MLBで新ルール(ピッチクロック、シフト制限、大型ベースなど)が導入

BASEBALL

2023年3月30日、MLB(メジャーリーグベースボール)は、試合のテンポ向上や選手の安全性、観客へのエンターテインメント性の向上を目的として、大規模なルール改正を実施しました。主な変更点は「ピッチクロック(投球間の時間制限)」「守備シフトの制限」「ベースの大型化」の3つです。

まず、ピッチクロックは投手と打者双方に時間制限を設けるルールです。投手は走者なしで15秒、走者ありで20秒以内に投球動作を開始しなければならず、違反すれば自動的にボールが加算されます。打者も投球の8秒前までにバッターボックスに入る必要があり、違反時はストライクが加算されます。これにより、試合の間延びが抑制され、2023年シーズンの平均試合時間は2時間40分と、前年より24分も短縮されました。これは1985年以来最短の記録です。

次に、守備シフトの制限です。近年はデータ分析の進化により、極端な守備シフト(例:一二塁間に3人の内野手を配置するなど)が多用されてきましたが、2023年からは内野手4人が二塁ベースの両側に2人ずつ配置されていなければならないというルールが導入されました。この変更により、打者がよりヒットを打ちやすくなり、試合の多様性が増すことが期待されました。

さらに、ベースの大型化も大きな話題となりました。1塁、2塁、3塁ベースのサイズが従来の15インチ四方(約38cm)から18インチ四方(約46cm)に拡大されました。これにより、ベース間の距離がわずかに短縮され、盗塁の成功率が上昇。実際に2023年の盗塁成功率は80.4%と大幅に向上し、盗塁数も増加しました。また、ベースが大きくなったことで、走者と野手の接触による怪我のリスクも減少しました。

これらの新ルールは、試合のテンポを大幅に改善し、観客動員数の増加にもつながりました。2023年の観客動員数は前年比9.6%増の約7075万人となり、6年ぶりの大台突破となりました。ファンや選手からも概ね好評で、野球の魅力を再発見するきっかけとなったと言えるでしょう。